「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

Entries from 2021-09-01 to 1 month

フランス語圏に向けて情報を発信 「フランスを読む」(ヌーヴェル・デュ・ジャポン特集)

今回、YouTubeチャンネル「フランスを読む」では第七回で紹介しました「ヌーヴェル・デュ・ジャポン特集」を、フランス語でも番組化して、世界のフランコフォン(フランス語話者)向けに発信しました。インタビューは「ヌーヴェル・デュ・ジャポン」の創設者…

詩に満ちたジェンナロ・コンタルド氏のイタリア料理YouTube番組

僕がファンになっているYouTubeチャンネルが、イタリア人のシェフ、ジェンナロ・コンタルド氏によるイタリア料理の番組です。コンタルド氏はロンドンで店を経営していた関係で英語に堪能で、しかも英国の料理番組に出演していた人です。実にサービス精神たっ…

本に囲まれていた日々

この数年を振り返ってみると、引っ越しをして生活が大きく変わったことがあります。激しい台風で一人だけ最後まで住み続けていた集合住宅が痛んでしまって、そこを 退去しなくてはならなくなったのです。この引っ越しの作業はきついものでした。30年近い間に…

夏休みが終わり、「フランスを読む」も再開です!

YouTubeチャンネル「フランスを読む」は7月から、UPが滞っていました。原因は語り手の方々の多くが夏休みに入ってしまったことと、私自身も忙しくて毎回10分程度の動画とは言え、番組を制作する余裕があまりなかったことでした。YouTuber向けのアドバイス本…

河野太郎氏のコロンビア大学における講演と質疑応答を聞いて

昨日、自民党の総裁選の4人の候補者の討論を見ていました。河野太郎氏も候補者の一人でした。河野氏は安倍政権で閣僚になって、昔と異なるイメージになった、はっきり言えばあまり好ましくない印象を受けていました。しかし、この2017年の国連総会の際に立ち…

イラク戦争で死んだ人は2003年から(10年前の)2011年の時点で推定46万人

インターネットで知ったんですが、BBCの2011年の報道によると、2003年に米国のブッシュ大統領が起こしたイラク戦争で亡くなった人々は市民と軍人を合わせて推定46万人を超えたとありました。この統計調査にはワシントン大学、ジョンズ・ホプキンス大学などの…

棄権率の異常な高まりを前に、ついにフランスの市民が始めた候補者一本化 政治の主導権を市民が取り戻す試み <la primaire populaire >

先ほど書きました通り、「服従しないフランス」、共産党、社会党でフランスでは左派政党がそれぞれ大統領候補者を擁立する構えですが、それだと決戦に勝ち残れない~その結果、新自由主義のマクロン 対 極右のマリーヌ・ルペンの決戦となって、多くの人がう…

来年のフランスのW選挙、左派政党は逆風の中  フランスでも野党共闘が必要だ

先日、私は日本で新しい市民運動を立ち上げようと試みている左翼運動事務局の方から、フランスの左翼について教えて欲しいと言われました。私が話したのは、前回の2017年の選挙で社会党を含めて左派は大敗して、中道のマクロン新党がほとんど一人勝ちしてい…

「立ち上がる夜 <フランス左翼>探検記」

宣伝ぽくなって恐縮ですが、今、コロナ禍の中、ZOOMを使って遠隔地同志の話し合いとか、コミュニケーションが加速してきていますね。新しい社交性が開拓されているわけですが、私が2016年の春から取材を始めたパリの「立ち上がる夜」という運動はパリの共和…

マッカーサー将軍VSトルーマン大統領  30~50発の核攻撃を主張する将軍を解任して中国への核攻撃を避けた大統領

最近、刺激的な本について知りました。「将軍 対 大統領」です。これは朝鮮戦争中に半島で米軍の指揮を執っていたマッカーサー将軍と米大統領のハリー・トルーマンの間の、中国への核攻撃を行うかどうかをめぐる葛藤の歴史書です。最終的にはトルーマンが核…

日本の総裁選を報じたニューヨークタイムズ 記事からは岸田文雄首相が誕生しそうに読めました

ニューヨークタイムズの総裁選報道で、一番興味深かったのは岸田文雄は自民党の古い権力者たちの支持があり、若手も含めてみんながボスたちの言いなりになって投票すれば総裁になる可能性ありとしている一方、河野太郎は新しい世代のはっきりものを言う政治…

caleçon か、slipか。カレソンか、スリップか。フランス語の下着の訳について。

フランス語に関心のない人にはどうでもいいことかもしれませんが、辞書に「私はスリップよりカレソンがいい」という例文が掲載されていまして、どちらも日本で言えば男性用の下着に相当するのですが、違いがよくわからなかったのです。 カレソンで検索したら…

音楽のない国  タリバンはなぜ音楽を抑圧するのか?

フランスのラジオ局RFIの記事ですが、アフガニスタンで音楽活動が一斉に禁止されたという話です。米軍が進駐する前の1996年から2001年までのタリバン支配時代は音楽活動が禁止だったそうで、今回もそうなるのではないかと2010年に開校した国立音楽学校の校長…