Entries from 2022-01-01 to 1 year
www.nikkanberita.com 昨年の自民党総裁選に臨んだ岸田首相は、自民党内のハト派でリベラル派だと一般には思われており、多くの人はこれで安倍首相時代の強権的な政治から解放されたと安堵したはずだった。ところが、岸田首相は安倍首相の魂が乗り移ったよう…
BBCが9月に公開した動画では、ロシアの傭兵企業「ワグネル」が刑務所で刑期短縮と引き換えに兵士を募集しているものだった。BBCは記事で、ロシアの法律では軍務や傭兵企業での奉仕によって減刑するシステムはない、と書かれているが、動画の記事で傭兵会社の…
英語の一人勝ちという状況が冷戦終結後、どんどん強まり、さらにまたアラビア語や中国語の学習者の増加などにも伴い、かつて英語に次ぐ学習者が多かったフランス語の語学学習はじり貧と言える状況です。そうした逆風の中にあって、毎年のように革命的なフラ…
1980年代は新聞のコラムニストが米国からたくさん紹介され、次々とコラム集が翻訳された時代でした。そもそも、コラム、という言葉はそれまで聞いたこともなかったものでした。コラムはニュースや新聞に人情を加え、庶民の目線から世相を語っていました。私…
私の好きな戦争映画 『バトル・オブ・ブリテン』は1940年にフランスを占領したナチスドイツが英国を屈服させるべく上陸計画を立て、まずは敵空軍基地を叩け、とどんどん戦闘機と爆撃機を海峡を越えて送り込んでくるところから始まります。当時の英空軍は戦闘…
私が2021年春に知人や先生方に協力いただいて立ち上げましたユーチューブチャンネル『フランスを読む』は少しずつ登録いただく方も増えてきました。それでも、何十万、何百万もの登録者のあるチャンネルに比べれば大海の一滴くらいの規模と言えます。最初の…
敵基地攻撃能力について、実際のところ、どういう国防であるべきかが、まだまだ議論の余地があることをこの中国通の阿部治平さんのコラムは示しています。 chikyuza.net 抜粋です。 「 「敵基地攻撃能力を持つこと自体が先制攻撃になるおそれがある」という…
対中戦争を想定したミサイル増設や防衛予算の倍増計画が閣議決定で勝手に進められていますが、岸田首相や与党閣僚たちを見ていれば、戦略は米軍頼みであることが見て取れます。しかし、前に書いたように、最初はコミットしていたとしても大統領選で米大統領…
経済思想を専門にしている松原隆一郎教授が、歴史に取り組んだのが本書『荘直温伝』です。本書が描いているのは私の父方の先祖が暮らした地(岡山県高梁市)ですが、なかなか古い時代のことを知る機会を持つことができなかったので、本書を発見したことはう…
2020年5月にこの本を翻訳出版して3年目が近づきつつあります。人生で初めての本の翻訳ということで、挑戦でした。特に本書は癖のある文体をわざと書いているので、日本語の訳文も、原書にある一種の文章の癖というか、難解さを消さないように努めました。と…
ネットでの右翼と左翼の論戦というよりもけなしあいは、朝まで生テレビと関係していて、そういった議論のあり方は大衆社会のコミュニケーション文化の賜物です。こういう悲壮なののしりあいをデフォルトにしたのが平成時代であり、今日、これを本来の討論の…
鮫島タイムスの以下の記事は前にも紹介しましたが、読んでいてつらくなりますね。 この回は外信部(国際部)が対象になっています。 samejimahiroshi.com 「気骨のある記者ほど書籍の出版や他媒体への寄稿など社外活動を許可せず、ツイッターなどのSNS発信も…
パリのパトリス・マニグリエ氏(哲学者)が主催する月1回ペースの構造主義哲学の国際ゼミに日本からZOOMで参加したので、午前1時から4時までたっぷり聴講できました。マルセル・モースからレヴィ=ストロースまで、という副題の回で、マニグリエ氏が2006年に…
先ほど、「商品の品質に厳しい日本人はなぜここまで政府の品質に緩いのか?」という問いかけをして、自分なりの考えを書きましたが、ここでもう1つ、付け加えておきたい点があります。それは「商品の品質に厳しい日本人はなぜここまで政府の品質に緩いのか…
これは答えがあって書いているのではありませんが、日本の政治が劣化している時、「商品の品質に厳しい日本人はなぜここまで政府の品質に緩いのか?」という問いかけが大切になってきます。商品の品質、パソコンでたとえれば、個々のスペックの容量、デザイ…
ユーチューブチャンネルを作って1年半が過ぎましたが、UPしたのは29本で、登録者も350人と地味な数字でしょう。最初はどうしたらよいのか思案した面もありましたが、私も語り手の方々も仕事の合間に無給でやっているので、「無理をしない」ということを私…
少年時代を過ごした昭和時代を思い出すと、近所に本屋があり、ごくごく普通の書店でも棚にシェイクスピア、チェーホフ、モリエール、カミュ、ブレヒト、テネシー・ウイリアムズ、イプセンなどの劇作品の文庫版が一定数並んでいたことを象徴的に思い出します…
先ほどパリ大学の哲学者の哲学ゼミに参加している話を書きましたが、こうしてほんの少しでも参加することで、たとえば以下のような本の持つ身近さはずいぶん違ってきます。アナール学派の歴史学者ジャック・ルゴフによる『中世の知識人』という本です。これ…
近年、パリの大学で哲学を教えている哲学者たちが友達に加わったおかげで、私は今、そうした友達の一人が主宰する国際的な構造主義の哲学ゼミにZOOMで毎月、参加しています。まだ100%フランス語の議論を理解するヒアリング力がないのですが、半分くらい…
前回、坂井榮八郎教授による『ドイツ史10講』が面白いと書きましたが、坂井氏は同書の中で、ドイツのヨーロッパではなく、ヨーロッパのドイツを書こうとしたと冒頭で宣言しています。すなわち、ドイツ国民の歴史ではなく、ドイツの世界史、あるいは欧州史の…
ドイツ語の勉強を始めたと書きましたが、フランス語を学ぶものとして、その隣国であるドイツについて無知で空白であれば、かなり危ないです。最近、欧州史を学ぶ中で次第にそんな思いが強まってきました。そんな中で読んだ坂井榮八郎著『ドイツ史10講』がた…
ドイツ語学習のよい教材がYouTubeに上がっていました。眠れない夜などは聞きながら眠れそうです。 www.youtube.com
どこまで達成できるかわかりませんが、これから2年間くらいかけて、ゆるゆるとでもドイツ語を新たに勉強してみるか、と思いたち、ブックオフで中古の参考書を何冊かと辞書を2~3冊買いました。今、個人的に作ってみた研究プロジェクトの関係で、ドイツ語の…
このたび、私が製作しております「フランスを読む」で広島大学名誉教授の原野昇先生に『狐物語』について解説いただきました。12世紀後半にできた笑話集ということで、大変古い作品ですが、次第に町民が力をつけてきて騎士や聖職者たちを批判的に描くように…
『狐物語』と言えば狐と狼の宿命的な対決を軸に、宮廷の周辺でのあけっぴろげな騙し騙されの笑話がたくさん収録された笑話集です。今回、「フランスを読む」で、この道の第一人者である広島大学名誉教授の原野昇先生にお話しいただきました。『狐物語』は、…
朝日新聞の国際報道部までついに経費削減、リストラの波が及んだという鮫島浩氏の記事。読むと複雑な思いがします。 samejimahiroshi.com
ドイツの放送局DWの1時間半近くにわたるドキュメンタリー。フルトベングラーとアウシュビッツに送られて演奏していた女性のそれぞれの人生を交錯させる。 Music in Nazi Germany - The maestro and the cellist of Auschwitz | DW Documentary www.youtube.c…
この2~3日は中国のデモの行方について興味がそそられ、天安門事件以来の激動の予感すら感じました。仮に現政権が民衆を抑え込んだとしても、こうした反政府的な意識がこれほど覚醒してしまうと、必ず数年後に激震が及ぶ可能性があります。 天安門事件が起…
毎日激動の世界の中、緊張の中で生きています。この2~3日は中国のデモの行方について興味がそそられ、天安門事件以来の激動の予感すら感じました。仮に現政権が民衆を抑え込んだとしても、こうした反政府的な意識がこれほど覚醒してしまうと、必ず数年後に…
中国ではフォックスコンのi-phone工場でも抗議デモ ドイツの報道 その背景にある若者たちの閉塞 中国での抗議運動が連日世界で報じられていますが、今日は台湾のフォックスコンの中国工場(鄭州市)で労働者たちの抗議デモが報道されました。DWは中国の若者…