「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

Entries from 2023-03-01 to 1 month

維新・国民・「有志の会」(衆院会派)の改憲案~議員任期を6か月ごとに無限に延長可能~永久独裁も可能

維新・国民・「有志の会」(衆院会派)が提案している改憲案を国民民主党のウェブサイトで見ました。 https://new-kokumin.jp/wp-content/uploads/2023/03/49baa5468cdf5f5ea9334155735a8d8e.pdf ウェブサイトの概略に次のようにあります。 「冒頭、二党一会…

慶応大学の國枝孝弘先生によるモーリアック作『テレーズ・デスケル―』について

慶応大学の國枝孝弘先生にモーリアック作『テレーズ・デスケル―』についてお話しいただきました。非常に興味深い視点です。國枝先生には~小生とあまり年齢は変わらないのではないかと思うのですが~2000年代初頭のNHKテレビのフランス語講座で講義を拝見し…

58歳で大学院に進学 「いい年をして無理しないで」と言われつつ

私は58歳といういい年の初老の人間ですが、この春、大学院に進学する予定です。経済が右肩上がりの時代の昔だったら、退職後に悠々自適で教養を深めるゆとりたっぷりなイメージだったと思いますが、私の場合は未来の年金手取り額が月額4万円程度なので、とて…

実はフランスでも大統領との”飯友”メディア幹部たちが大問題

最近、岸田首相がメディア幹部を日比谷公園のフランス料理店に集めて夕食会を行ったことが報じられています。特に、放送行政の問題が国会で話し合われているその真っただ中の出来事で、メディアの腐敗ぶりがありありと浮き彫りになりました。 「#岸田首相 は…

ソ連時代の検察官に思考が似ている高市早苗さん

高市早苗元総務大臣に対する国会での質疑応答を聞いていて、思い出したのは1986年頃、大学の刑法ゼミで話を聞いたソ連の現職検察官のことだ。私のゼミの教授だった中山研一教授は、刑法が専門だったが、ソ連法とポーランド法の専門家でもあり、ロシア語も堪…

ポルノについて論じあった本

ポリー・バートンの『ポルノ オーラルヒストリー』という本がこれから英語版で出ると言う。ニューヨークタイムズの著者のコラムで知ったばかりですが、この方、英国人で。日本文学の翻訳家でもあるそうです。ポルノについて、いろんな人と普通に語り合ったこ…

ポスト安倍時代の抗争~総務省内部文書問題が照らし出していること~

朝日新聞の記者だった鮫島浩さんがSamejima Timesで書いていたことですが、朝日新聞社を始め大手新聞社が政府批判的な内容につながる記事が書けなくなっていった背景には、紙媒体の売り上げ部数現象から来る構造的な危機がベースにあり、政府の広告費(一種…

フランスを読む 第7回 ヌーヴェル・デュ・ジャポン特集 Nouvelles du Japon

フランスを読む 第7回 ヌーヴェル・デュ・ジャポン特集 Nouvelles du Japon www.youtube.com

安倍時代の残照 真実追及への執念の激減 ~下山事件以来の解決なき迷宮入り事件群~

これは自分への反省も含めて書いていますが、この10年間、大半は安倍政権のもとでテレビの後退や週刊誌・総合誌の減少などを背景に、真相を知りたいと思うことでもなかなか知ることができなくなってきました。最近、変わったのは安倍首相の暗殺後に旧統一教…

報道のグローバル化がNHKの怠惰を埋めるかもしれない

昨今、第二次安倍政権以後、NHKの報道が劣化しているとはもう腐るほど語られてきました。筆者は日刊ベリタで、2014年秋の解散総選挙をめぐり安倍首相の考えをひれ伏すように聞いて、一切鋭い質問をしなかったNHKの9時のニュースの報道姿勢に厳しい批評を加え…

澤田直教授の留学時代 「フランスを読む」(#34)

サルトルが専門の澤田直教授にフランス留学時代について、お聞きしました。これが非常に面白い。意表を突くエピソードが満載です。 www.youtube.com

この政治では戦争になると、中国と日本とどちらを選ぶか迷う日本人が増えそうだ

岸田内閣は米国の指示に従い、中国との戦争準備に余念がない。しかも、物価高に対する効果のある政策は何一つなく、労働者は非正規と正規に二分され、貧しい人々は1日の食事代や家賃を引くと、旅行にも行けず、病院にも満足に行けない、という人が増えている…

フランスの年金制度改革反対デモ

私は別段、社会主義者ではないのですが、現代フランス社会について書ける貴重な媒体なので時々、ジャーナリストという立場で記事を書かせていただいています。今時珍しく、情報満載の媒体です。フランスでは3月7日に大規模デモを計画しており、これで年金改…

「フランスを読む #33」ミュリエル・マジェラン(Murielle Magellan)さんの最新作の小説『Géantes』(巨人)

「フランスを読む #33」の今回はフランスの女性映画監督で作家のミュリエル・マジェラン(Murielle Magellan)さんに、最新作の小説『Géantes』(巨人)と映画『La Page Blanche』(白いページ)についてインタビューしました。『Géantes』(巨人)の女性の…

貴重な才能と労力が政治の変革とは無縁の場所に集中

昨今、書店に行って感じるのは、総体的にノンフィクションがぱっとしなくて、様々なタイプのフィクションや漫画が花盛りという印象です。ノンフィクション、すなわち現実における真実の探求に割かれているエネルギーは少ない、という印象を受けます。そのこ…