「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

バイデン大統領の景気回復政策を報じたルモンド フランスから見た場合

先程ニューヨークタイムズが報じたバイデン大統領の景気回復政策を紹介しました。一方、大西洋を隔てたフランスのルモンドの報道を見てみると、ニューヨークタイムズとはさすがに違った視点があり、それは次のような個所です。

Le plan va chauffer à blanc l’économie américaine, déjà en fort rebond : elle devrait croître de 5,6 % en 2021, selon l’Organisation de coopération et de développement économiques (OCDE), qui a relevé de 1,4 point ses prévisions de décembre 2020. Cette reprise est aussi due au succès de la campagne de vaccination contre le Covid-19 – à ce jour, 18,4 % de la population a reçu au moins une injection – tandis que le nombre des contaminations s’est divisé par quatre depuis le pic de début janvier.

 

「この景気回復策はすでに復興の途にある米経済をかなり白熱させることになるだろう。OECDによると、米経済は今年5.6%成長を期待されており、これは昨年12月の予想値を1.4%も上回るものだ。この巻き返しは新型コロナウイルス対策の成功にも由来し、1月はじめのピーク時より感染者数は4分の1になっており、その間に米国民の18.4%が少なくとも1度はワクチンを受けている。」

Le feu d’artifice de dollars devrait aussi doper d’un demi-point la croissance en Europe, au Japon et en Chine, autant de pays qui s’empresseront de vendre leurs produits à des ménages américains au pouvoir d’achat dopé. Celui-ci avait déjà augmenté de 10 % en janvier en raison de l’entrée en vigueur des dernières mesures de l’ère Trump. L’affaire devrait entraîner un accroissement du déficit commercial des Etats-Unis.

 

「このドルの<花火>は欧州、日本、中国と米国の家庭に商品を提供している国々の経済をもある程度引き上げることになるだろう。米国民の購買力が増すからだ。実は1月の時点で、すでにトランプ大統領時代の景気回復政策が<アントレ>(メインディッシュの前の料理)となって功を奏し、米国民はすでに1月の時点で10%も購買力が増しているのである。米国の貿易赤字が増すことになるに違いない。」

 

バイデン大統領の景気回復策が始まる前にすでに米経済は復興基調にあると書かれており、5.6%の成長が見込まれているとされます。ニューヨークタイムズにも、ルモンドにも書かれていたこととしては、こうした景気回復政策がインフレを招くとローレンス・サマーズ元財務長官らが警告をすでに発していることです。