「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

ドイツの公共テレビ DWで欧州で拡大する極右政党特集を見る

  ドイツの公共テレビ、DWはインターネットでドキュメンタリーを公開していて、しかも英語のナレーションをつけていますので、ドイツ語がわからなくても多くの人が視聴できます。今、私が見ているのは極右特集です。たくさん作られてUPされていますが、さすがナチスの歴史がある国だけに、極右の主張やその支持者などの本音に切り込み、冷静にその本質を見つめようとしている姿勢に共感します。

  以下の特集は二人のディレクターによる番組で42分あり、ドイツだけでなく、フランス、ハンガリー、イタリア、オランダなどにも取材の範囲を広げ、欧州連合の未来を考える姿勢で描いています。タイトルは「ブリュッセルの敵」で、欧州連合に極右政治家が反旗を翻す様を指しています。ドイツでは今、台頭しているAfD(ドイツのための選択肢)から選挙に出馬しようとしている候補者を取り上げています。フランスではマリーヌ・ルペンも出ますが、若手の政治家も登場します。また、ハンガリーでは極右のオルバーン政権がすでに強い支持で継続していて、その強さの背景を探っています。

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  私はこの番組の中で、ドイツの高校生たちが選挙候補者たちを一堂に招いて、政策について話を聞く会が撮影されていて、AfDの候補者が「地球温暖化には何の根拠もない」と堂々と自説を開陳する一方、周囲の候補者たちが頭を振ったり、苦々しい表情をしているのをカメラは映し出していました。この映像ではマイペースで自説を堂々と語り切る候補者がある種の魅力を持ったように見えてくるのが不思議です。

 またハンガリーの極右の与党に反対する政治演説をしたために、バッシングを受けた女子高校生も出てきます。TVでもバッシングされたことが露になります。この高校生の存在は胸に迫ってきます。

 ドキュメンタリーだけに新聞記事の文面ではわからない、各国の状況が透けて見えて興味深く見ました。番組ではもちろん、ところどころに極右を批判的に見る人々の声も交えています。