「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

アン・H・ジャンザー著「サブスクリプション・マーケティング」

  アン・H・ジャンザー著「サブスクリプションマーケティング」をあらまし読みました。邦訳が出ています。サブスクリプションとは、最近、何かと「気に入ったらサブスクライブ(登録)をよろしく」とあるような、登録していただいて、課金するビジネスを指します。もちろん、YouTubeチャンネルのように無料のサブスクリプションもありますが、ここではビジネスについて様々なデータを踏まえて、論が繰り広げられています。

 最近、モノを買うのではなく、インターネットで契約(サブスクライブ)して、ダウンロードするタイプの販売方式あるいはサービスの提供方式が急速に伸びているそうです。そういえば、最近書いたばかりのAdobeの例も書かれていますが、Adobeがそうしたビジネスモデルを採用したのは2011年のことで、2013年からそれを全面展開したとされます。最初は売り上げ減が心配されていたものの、この方式が当たって業績が急激に拡大したとのこと。この本はそうしたビジネスの場合のマーケティングの方法を述べたもので、もちろん、顧客との良い関係が維持できなければ解約されてしまいます。

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アン・H・ジャンザー著「サブスクリプションマーケティング

 映画でもレンタル店から、サブスクライブして映画を見る方式が拡大していますし、私の場合は英仏の新聞も今では全部サブスクライブでインターネットで読んでいます。そもそも紙版からネットに移行したことで、いくつか生活上で改善したことがあります。まず古紙回収の手間がなくなり、古新聞に部屋が荒らされることもなくなりました。確かに今でも紙への愛着がなくなったかと言えばそうとも言えませんが、価格も安いですし、ネット版ならではの新しいサービスをニューヨークタイムズは提供しています。たとえば読むだけではなくて、記事を聴くポッドキャスト番組もニューヨークタイムズは提供しています。さらに、過去の古新聞が簡単に読めるのも魅力です。

www.nytimes.com

  キオスクなどで物を買い取るのと違って、サブスクライブ方式はあの手この手で顧客が離れていくのを阻止するべく、きめ細かなサービスを行うようになっていくでしょう。Adobeの場合も、顧客にしばしばAdobeのソフトの使い方やデザイン講座などのオンライン講習会の案内を送ってきますし、YouTubeにもUPしています。そして、そこに顧客の顔の見える一種のAdobeファンのコミュニティも形成しようとしているかのようです。