「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

リベラシオン紙で風刺漫画を描いたウイレムの40年

 日本であまり知られていないようですが、オランダ出身でフランスで活躍した風刺漫画家のウイレム(1941ー)と言えばフランスでは非常によく知られて尊敬されています。彼が最も活躍の場としていたのがリベラシオン紙で、なんと40年に渡って描き続けました。また、シャルリ・エブドの寄稿者でもありますが、編集委員ではなかったので2015年1月7日のテロから生き延びることになりました。リベラシオンは引退してもシャルリ・エブドの風刺画は続けるのだそうです。

  今年80歳になるウイレムはとうとうリベラシオンを引退したわけですが、40年間のウイレムの風刺画を、特に表紙を描いた号を中心に、リベラシオンが回顧特集記事を作り、インタビューを出しています。パリ在住の知人によると、風刺画はフランスではジャーナリズムだと考えられています。日本ではポンチ絵という軽い添え物くらいにしか思われていませんが、リベラシオンではウイレムの風刺画が表紙をいくつも飾ってい

ます。線1つで権力を批判する、権力を笑うということがその役割です。特に政治風刺はそうです。宗教指導者も彼らの筆を逃れることはできません。

www.liberation.fr

 

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風刺漫画家ウイレム(左)