「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

60年前のアイゼンハワー演説 軍産複合体に国を乗っ取られるな

   今から60年前の1961年7月17日、ドワイト・アイゼンハワー大統領が任期の終了を前に、有名な演説を行いました。  この演説を今日まで何度も言及されるものにしたのは「軍産複合体」という言葉に大統領が言及し、軍産複合体に用心せよと米国民に呼びかけたことでした。前半で米軍がすでにどのくらい世界で突出して強力かを説明したうえで8分50秒あたりから軍産複合体に言及していきます。

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 アイゼンハワーと言えば第二次世界大戦では連合国軍の欧州戦線での最高司令官でした。その軍人出身の大統領の言葉です。しかし、米国はアイゼンハワー大統領の言葉を無視して、軍産複合体の国家になり、戦争が絶えないばかりか、国内でも銃撃事件の絶えない国になっています。そして、今、フランスもオランド大統領以来、軍産複合体国家により歩みを進めています。軍産複合体国家になると、富が戦争という負の事業に注がれるために教育や福祉が低下することは明白です。ひとたび軍産複合体に巻き込まれると、そこから脱げだすのは容易ではありません。というのも軍需産業で暮らしを支える家族が多数に上ってしまうからです。その結果、戦争から逃れることができなくなってしまうのです。ナチスや日本に対して戦争をしたのとは異なるメカニズムです。米国で第一次大戦の時、どれほど強い参戦への反対があったかは今日では想像できない程です。

 この共和党大統領の演説を今日、引用しているのは民主党大統領候補だったバーニー・サンダース上院議員です。アイゼンハワーの言葉を引きながら、戦争にかけるコストを学校や貧困対策に使うことを呼びかけています。

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  さらに、下の番組ではこの演説がどのように書かれたかを証言を基に検証しています。アイゼンハワーの単なる思いつきではなく、スピーチライターたちとともにしっかりと練り上げられたものだったことが検証されています。

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