フランスのユーモア・サスペンス小説「Zの喜劇」について、翻訳者の中原毅志さんに語っていただきました。ポルノ映画俳優たちが集まる養老院で連続殺人事件が起きるのですが、その解決に乗り出した刑事親子や容疑者にされた映画オタク、さらに養老院の個性的な住人たちなど、非常に個性豊かで破天荒な登場人物たちが悲喜劇を繰り広げます。
ジャン=マルセル・エール著「Zの喜劇」
私も読みましたが、30年に一度の傑作だという印象を受けました。特に、感銘深かったのはフランスの喜劇の伝統が21世紀の今日、比較的若手の作家にも受け継がれていた、ということです。たとえば先日書きましたレーモン・クノーの「地下鉄のザジ」や「アメリ」に比肩しても劣らない作品だと思います。
ぜひ、一度、「フランスを読む」をご覧ください。