フランスの哲学エッセイの古典に、アランという哲学教師のエッセイがあります。アランのエッセイはかつて歌人・映画監督・演出家の寺山修司にひどくこき下ろされていましたが、それでも今でもフランスでは読まれていますし、むしろ寺山修司のからみはあまりタチの良いものではなかったと私は思っています。そのアランは、気持ちが沈むときは、体を動かし、表情を明るくして、まずは肉体レベルで明るく振舞いなさいと言っています。体が軽くなり、明るくなると心も思考も軽く、明るく、前向きになります、と。これは実際にそうなんです。
パソコンの前に長時間張り付いていたり、部屋の中でずっと一人で籠っていたりする人はこのビデオをぜひご覧ください。と言って、他人に説教というよりは私自身がそうしないといけないな、と思っています。「存在の耐えられない軽さ」という小説と映画が昔ありましたが、ダンスの軽さが今こそ必要です。足に、尻に生えた根を断ち切って。さりげないですけれど、この動画はアカデミー編集賞モノです。