「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

英国にUberの労組が設立された 今後はギグエコノミーも社会保険の対象に

  リベラシオンが英国にUber労働組合が設立されたと報じました。Uberとは普通のタクシー会社ではなく、一般労働者がUberの顧客と運転手をマッチングさせるITシステムに沿って空いている時間に運転業を営む、最近流行している働き方を実践しているアメリカ発の会社です。こうした経済をgig(ギグ)エコノミーと呼んでいます。ギグとはジャズ音楽家が短期間演奏するようなその場限りの仕事のことでしょう。

 記事によれば英国にはUberの運転手が7万人を数えるということで予想以上に浸透しています。一人一人の労働者が交渉しても圧倒的な力の差がありますから、この組織が生まれたの生まれたのですが、GMBという労組は新しいものではないようで、英国全土で62万人の組合員を持っているとのこと。その背後には英国の最高裁が今年2月、Uberの労働者は「雇用」に相当すると判決を下したことが影響しています。この結果、Uber配達員も社会保険でカバーされるべきだという道を拓きました。画期的な判決です。その背後にはこうした労働者の苦しい暮らしを冷徹に描いたケン・ローチ監督の映画「家族を想うとき」や「わたしは、ダニエル・ブレイク」なども大きな力となったのは間違いありません。今後はUberの労働者も有給休暇や疾病保険、最低賃金や退職金なども対象となるでしょう。実はすでに3月から(労組がまだ設立されていない段階から公的機関等のプレッシャーも効いて)労働者への待遇改善が始まっていたとされます。労働組合を勝ち取った英国Uberの労働者たちに遠方から祝福し、感謝します。記事では、労働者を保護する動きはUberを越えて、さらに広がっていくであろうとしています。
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