「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

「日本人はなぜレイシズムに向き合えないのか?」という一文を読んで

 以下の書評を興味深く読みました。

book.asahi.com

  NHKのある番組で、昨年の米国での黒人たちのいかりの爆発に関する説明が表層的で戯画化するだけと批判されたことがありましたが、それについて下のように述べています。

私たち研究者が問題視したのは、黒人を「怖い存在」「脅威」「過度なセクシュアリティを体現する」男性という典型的なステレオタイプで描き、番組が警察暴力を容認しているような印象を与えたことであった。黒人の男性性を攻撃性や怒りがコントロールできない感情的な性格と結びつける背景説明をするのみで、制度的人種差別を語らないメディアの姿がそこにはあった。以来、アメリカ史研究者はメディア向けに、米国では刑事司法の場でいかに黒人が不公平に扱われてきたのか、BLM運動がなぜ制度的レイシズム終結を求めているのか、機会があるごとに解説を加えるようにして今に至っている。」

 このことは重要な指摘であると思いますし、対象は、対・黒人だけでなく、他の様々な面でも表層現象だけ語って、その裏に潜む根源的なメカニズムは避けて通ることが多いと私は思います。