「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

ジャン=リュク・メランションの大統領選への難関  サプライズを失って

  フランスでは2022年の大統領選を前に、2017年の繰り返しすなわち、極右候補VSネオリベラリズムの現職との決選投票をどう避けるかが、中道~左派の話題となっていますが、左派の統一戦線が乱れていて、すでに前回、左派~極左の統一候補だった服従しないフランスのジャン=リュク・メランション議員(下院)の立候補すら難しくなりつつあるようです。というのはルモンド紙によると、フランスの選挙制度では大統領候補のリストに載るためには地方議員も国会議員も含めて選挙で選ばれた議員500人の推薦が不可欠とのこと。2017年にメランション候補は805人の推薦を受けたものの、そのうち400人くらいは共産党系の推薦だったそうです。ところが、今回、共産党は独自候補を擁立するため、メランション候補は100人くらい、推薦してくれる議員を見つけなくてはならない現状です。新党「服従しないフランス」を前回の選挙の頃、立ち上げたものの、 いかに伸び悩んだかを語っています。

 まさにそのあたりが左派の分裂や迷走を語っていると言って過言ではない点でしょう。前回は、社会党政権の迷走に対する批判票が「服従しないフランス」の流れ込んだのですが、前回のW選挙社会党が沈没してしまったために、もはや次回は社会党への批判票が「服従しないフランス」になだれ込むということは期待できそうにありません。ですから、あれからの歳月で自ら基盤を十分に作れなかったとした「いったいこの4年間何をしていたのか?」と思う人も少なくないでしょう。私にはメランション候補が大統領選の決選で勝利する勝ち目は今回はなくなっているように感じられます。残念ながら、もうサプライズ感が失われてしまったからです。大きな統一戦線を形成することができなければ、小党の分立となって中道~左派には決戦まで進むための勝ち目すらなくなっているのです。

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https://www.lemonde.fr/politique/article/2021/07/19/election-presidentielle-2022-melenchon-face-au-defi-des-500-signatures_6088677_823448.html