「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

「ル・マンジュ・トゥーのまかないレシピ」

  フレンチ料理人で著名な谷昇氏が自分の店の賄い料理を披露している写真が豊富な本です。3兄弟という弟子たちが賄いの料理を担当しているのですが、フランス料理というよりも、むしろ和洋中、家庭料理など、普通の料理が中心になっています。カレーもあれば炊き込みご飯もあり、ガスパチョもあり、メンチカツとか、丼物もあります。すき焼きも、麻婆豆腐もあります。店では営業が終わった夜にしっかりした賄いの料理を食べているようですが、フランス料理ではなくても、むしろ、ではないからこそ、異文化の料理をどう処理するのか、興味もわきます。

 そうした料理のノウハウとは別に、本書は忘れて久しい何かを思い出させてくれる書です。そう、仕事場の仲間たちとの食事です。新型コロナウイルス感染の広まりも一因ですが、それ以前から、職場が「合理化」された結果、職場の仲間同士で飲んだり食べたりという習慣も、すでにコロナ以前から失われつつあったのではないかと思います。正規と非正規に分断されるだけでなく、職場での飲み会とか夕食会なども禁じられて、テレワークも広がり、だんだん人間づきあいがなくなって、メールのやり取りだけの世界になっていっている気がします。ですから、そんな今、この本を読むと、懐かしい感じがしてしまうのです。

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