「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

2025年がマリーヌ・ルペン仏大統領、トランプ米大統領、安倍首相のトリオになる可能性

   2024年に米大統領選が予定されていますが、その時、トランプ大統領が復活し、安倍首相が再登板し、フランスのマリーヌ・ルペン党首が来年、大統領に当選していれば日仏米で極右政権が誕生することになります。彼らは1945年に作られた戦後レジームを壊すために協力するのではないでしょうか。今、日本国憲法で当たり前になっている基本的人権や価値観がひっくり返される可能性があります。

 たとえば、政教分離原則が失われて、この国はキリスト教国であるとか、神道の国であるとか、憲法に規定されることになるかもしれません。そうなると、異教徒は公職に着けないとか、教職や大学の研究職につけないとか言ったことが現実に起きてしまうかもしれません。実は、フランスではすでに、そのための予行演習が行われています。今年は、左派と見なされた研究者の中にイスラム急進主義を擁護している者が多数いる、という言いがかりをつけて、大学から追放せよ、という圧力が起きています。中道を標榜するマクロン政権のもとですら、こうなのですから、もし、来年の選挙で国民連合(旧・国民戦線)が与党になればこの運動がどのくらい実現してしまうか未知数です。マリーヌ・ルペンはかつてより、フランスはキリスト教文化の国だ、と言明しています。だから、移民はフランスに来るならフランス文化を尊重せよ、と言っているのです。カトリックに背く価値観をフランスに持ち込むな、ということです。父親のジャン=マリ・ルペンよりも言葉尻こそはソフトになったとはいえ、本質には変わりがないように読み取れるのです。

 また、この3人が同時に政治のリーダーになると、国連や欧州連合が終焉する可能性もあります。日本は戦前・戦時は国際連盟を離脱していました。それは安倍首相の好む戦後レジームからの脱却です。米国も近年、国連を無視して単独行動主義を加速しています。そうなると、どんな政治が行われようが、国々の勝手ということになるかもしれません。第二次大戦中であればファシズム国家群VS民主主義国家群という対立軸がありましたが、もうルーズベルト大統領の米国は存在しないかもしれません。日米仏と中ロという、いずれも資本主義体制下の権威主義国家群の新旧2つの陣営が覇権を求めてせめぎ合う、という構図もあり得ます。戦後、国際連合が作られた時に戦勝国だった国々の亀裂はもはや避けられなくなっています。そうなると、国連で一致した決議を取ることができなくなり、どこかの国が宣言するまでもなく、その存在の意味自体が無効化しかねません。アメリカが第二次大戦中にファッショ陣営だったら?と想定した小説がフィリップ・ロス作「プロット・アゲンスト・アメリカ」です。

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  ↓  再選に向けて動き始めたトランプ氏 

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