チリの大統領選挙では35歳と最年少の左派の大統領が誕生しました。昨日はこの話題で私の海外の知人たちはもちきりでした。ガブリエル・ボリッチ氏は学生運動出身で、国会議員の経験もあります。彼を支えたのは様々な社会運動だったらしく、その集結によって対立陣営の極右候補に大きな差をつけての勝利となりました。
チリの今回の選挙についての記事をフランス語やスペイン語で読んでいると、ピノチェット独裁政権時代からの民主化が今、まさに正念場にあるという印象を受けました。そして、耳にしたのがある歌です。"El pueblo unido jamás será vencido"とは、「民衆が団結すれば誰も打ち克てる者はいない」という歌で、2014年春に台北で起きた学生たちのひまわり運動の取材現場でも耳にした懐かしい曲です。その時は、曲の由来を私は知りませんでしたが、なんとも言えない心に響くメロディがあります。下の動画はこの音楽を演奏するビクトル・ハラ管弦楽団で、ビクトル・ハラといえば私より上の世代は記憶にあると思いますが、1973年9月11日にチリで起きたピノチェト将軍のクーデターで殺された著名なシンガーソングライターでした。