フランスの書籍を読む人にとって、欧明社を知らない人は少ないだろう。地方在住者にとっても語学のテキストなどに広告が出ていたので知っている人は少なくないと思うのだ。欧明社は東京の飯田橋駅の周辺にある老舗書店で、三島由紀夫や川端康成らの文豪も本を買っていたそうだ。ところが、その店は今月いっぱいで75年の歴史に幕という記事を読んだ。僕もかつては何度か本を買いましたので寂しいが、確かにここ数年はなかなか足を運んでいなかった。本が買いにくい理由の1つが、長い日本の円安かつデフレで海外書籍が割高になっていることだ。買って読みたくてもなかなか買えないのである。20年ほど前は1ユーロが100円くらいだったが、今は130円くらいと、これはかなり重い。外国旅行もしづらい。