1 核戦争の危険性
ウクライナの電力の半分は原発によるもので、15基ある原発が爆破されれば欧州全域が汚染される可能性がある。また米ロの全面核戦争のリスクもある。プーチン大統領はNATOが軍事介入すれば核戦争も辞さないと宣言している。
2 ウクライナのネオナチに金と兵器が流れる可能性
ウクライナ政府の背後にAZOV民兵軍という反ユダヤ主義、白人至上主義のネオナチ民兵組織がある。米国は5億ドルの軍事支援を決定したが、このネオナチ民兵組織に兵器と金が流れ、貧しい欧州人の若者がリクルートされたら、欧州版イスラム国の危険性も冗談ではなく出てくるだろう。彼らが欧州でテロを繰り返せば欧州は西部までボロボロになる。観光客は訪れることもなくなり、中東化していくだろう。以下の記事は米議会がウクライナへの軍事テコ入れ予算法案を通した記事である。
3 40年近い軍事介入後、米国はアフガニスタンから撤退し、タリバンが勝利した
マイク・ニコルズ監督の「チャーリー・ウイルソンの戦争」はソ連とイスラム戦士を闘わせるために軍事ヘリやマシンガン、戦車などを極秘にアフガニスタンに送る法案を作った米民主党議員である。今回のウクライナ政府への軍事支援法案もよく似たものだ。しかし、忘れてはならないのは最終勝利したのはタリバンで米軍は完全撤退した。利益を得たのは米軍需産業だけである。
これ以上、欧州をボロボロにしないためには、兵器や軍を送り込む代わりにロシアとNATO、ウクライナを交渉の席に戻すことである。その場合、今回の背景を作ったNATO軍のウクライナへの拡大を止める必要があるだろう。これはシカゴ大学のミアシャイマー教授が語っていたように、NATOの東方拡大が欧米NATO諸国の平和と安全保障の拡大に貢献していないどころか、危険要因となっていることである。ウクライナは第二次大戦でナチスと提携し、ユダヤ人への迫害を行い、ソ連侵攻に手を貸した歴史がある。プーチンがネオナチの危険性を語っているのを、単なる詭弁と受け取るべきではない。ロシア人は独ソ戦で2000万人以上が死亡した歴史があるからだ。NATOは永遠に民主主義の機関である保証はどこにもない。今日でも欧州諸国で極右勢力は伸張しているのである。