ロシア軍のウクライナ侵攻と、イラク軍のクウェート侵攻と、それを非難する欧米国家の姿勢は変わらないものの、そのカウンターに対しては圧倒的な違いがあるでしょう。ロシアが大量の核兵器を保有しているために、対サダム・フセイン大統領の時のように米軍が地上戦を展開して、プーチン大統領を捕獲し、縛り首にすることは不可能です。
このことは北朝鮮についても、核保有国になったことがロシアと同様に北朝鮮への米軍の軍事侵攻を難しくしており、そうなってくると、日本国内でもロシアや中国、北朝鮮の行動に対して、日本の力を見せるには核武装しかない、という声は強まるに違いありません。
ウクライナ戦争でも今後、成り行き次第では核戦争に突入する可能性はあります。しかし、そうなるとNATO側も甚大な被害を受けることになります。冷戦が終わって30年以上経つのに世界に核兵器が1万3千発も存在している事実は、この期間に世界の首脳たちが真剣に核廃絶に世界が取り組んでこなかったことを示しています。
日本の改憲と核武装への動きは今後加速し、最終的には核武装を米国が承認して中国、北朝鮮、ロシアに対する、米国との間に存在する防波堤の役割を担わされる国になるかもしれません。