3月29日に東京の駐日フランス大使公邸で、ゴンクール賞日本の受賞作が発表されました。ゴンクール賞と言えば、日本の芥川賞に相当する権威のある文学賞です。今回が日本では第一回目となります。そして、この海外版の特徴は学生が選考委員であるということです。フランスでは高校生が選ぶゴンクール賞というのがすでに長い実績を持ち、若者たちの視点が文学に注入されると同時に、若い活力を文学に呼び込む仕掛けになっています。フランス以外でもすでに26か国で学生選考委員によるゴンクール賞が存在しています。インドや中国でも行われているそうです。 短い動画ではありますが、ゴンクール賞日本の概要をつかんでいただけるかと思います。 私が取材して感じたことは、若者たちは素晴らしいなあ、という驚きでした。また、1冊の本を何人もの学生や教員と一緒に読み、議論する、というのは学ぶことの基本形だな、と改めて感じました。大人とは違った視点で賞が選考される、という意味で、とても意義のある文学賞であると思います。海外の文学を読むことは海外の状況、海外の感性や視点を学ぶことでもあります。今後もぜひ続けていって欲しいなと思っています。 |