「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

日本の独自外交を放棄した岸田外交   岩田昌征教授の「露宇戦争をめぐるセルビア人の感覚」(ちきゅう座)を読む

  日本が外交主権を持ちえないことを改めて示したのが今回のNATOに同調した岸田外交で、そこには日本がロシアとどう交渉するか、という視点が欠落して、米国に追随するだけの国家であることが改めて示されています。それをつづったのがちきゅう座の岩田昌征(まさゆき)教授の一文です。今の時代は情報のソースを多元化することが大切です。しかも、それが専門知識のある人の情報であればあるだけ信頼性も高まります。

chikyuza.net

 「対露対北米西欧のセルビア的バルカン外交は、私達にとって参考になる。日本は、当然自然のことだが、ロシアによるウクライナへの軍事侵略を断固として真正面から批判し非難する。しかしながら、北方領土問題や資源安全保障問題をかかえている日本が、経済制裁に関して北米西欧と同一であるのは、不自然である。異なる質の経済制裁外交をロシアに印象付ける絶好の機会を早々と北米西欧に同調することで失ってしまった。G7の中でアジア代表として振る舞う気概が完全に欠如。

 『G6』の使い走りとなって、アジア諸国の独自の対露宇戦争観を築くのを邪魔している。嗚呼!