「ニュースの三角測量」

ニュースを日英仏の3つの言語圏の新聞・ラジオ・TVから読んでいきます。アジア、欧州、アメリカの3つの地点から情報を得て突き合わせて読むことで、世界で起きていることを立体的かつ客観的に把握できるようになります。それは世界の先行きを知ることにもつながると思っています。時々、関連する本や映画などについても書きます。

共和党大統領候補だったペクレッスさんの悲劇  敗れて借金王に

  フランス大統領選で昨年末の一時期、マクロン候補を凌ぐ人気とメディアで脚光を浴びたのが共和党ヴァレリー・ペクレッスさんでした。エリートで見栄えもよく、実際、一時期は輝いていました。共和党社会党と二大政党だったわけですが、2017年に続いて今年も決戦に残れませんでした。これは社会党候補も同じで、ついに「フランス版の55年体制」とでも言うべき、二大政党制は終焉してしまったのです。ペクレッスさんは選挙のために個人負担の500万ユーロ=6億円以上もの借金ができました。

www.lemonde.fr

  中日新聞のこの記事は良い記事ですね。

得票率が5%を切ると、選挙資金が国から払い戻される最大額が八百万ユーロ(約十一億円)から八十万ユーロへ大幅に減る。共和党は七百万ユーロの資金不足に陥り、うち五百万ユーロはペクレス氏個人の借り入れ分という」

www.chunichi.co.jp

  そう、かつての政権党が5%を割る、という事態。仮に自民党が選挙で得票率5%を割った場合を想像すると、驚くでしょう。こうした激変がフランスで過去5年間に進み、もはや不可逆になったのです。2017年の大統領選挙では、オランド大統領が再選に出馬せず、与党の社会党からブノア・アモン候補が立候補しました。この時、党内が激しく分裂した結果、アモン候補の得票率は6%と社会党の歴代でも最低水準で同情されたものでしたが、それでも5%を取ったので国から選挙資金が還付されたのです。ペクレッスさん,あと0.2%あったら、6億円の借金はなかったのです。改めて選挙って、恐ろしいですね。